目立ちにくく、取り外し可能なマウスピース型矯正装置(インビザライン)は、一般的に認知されてきています。マウスピース型矯正装置(インビザライン)で前歯のすき間どうにかならない?ちょっとした歯のデコボコが治ると嬉しんだけど・・・というお話を聞きます。
そこで、今回はマウスピース型矯正装置(インビザライン)の部分矯正についてお話します。
部分矯正とは?
部分矯正とは、学術的にはMTM(Minor Tooth Movement)といいます。
つまり歯を少し動かして歯並びを整えます。
部分矯正では、歯列を全体的に動かす必要のあるケースには適応できません。
しかし、少しの歯のずれの改善や歯のすき間を閉じるなど軽度の処置を行うことができます。
部分矯正をする場合、一般的な装置であるマルチブラケット装置(表側、裏側)に加え、マウスピース型矯正(インビザライン)などのマウスピースでも行える場合があります。
治療期間も短く、また、費用も安いため人気の治療法ですが、問題点もあります。
すべてのケースに適応できるわけではなく、部分矯正を希望しても、矯正治療が行えない人がいます。
マウスピース型矯正(インビザライン)で部分矯正が適応可能な症例とは?
適応症について
歯は上下合わせて28本あります。
矯正治療では、この歯列をキレイに並べると同時に、上下の歯がしっかりと咬み合うように調整し、審美面(見た目)と機能面(噛むなどの咀嚼機能)の両方の改善を目指します。
機能面の改善を行うためには歯列全体の歯を動かして全体のバランスを整える必要があります。
部分矯正が適応となる方は、歯列全体の歯を動かすことなく、全体のバランスを整えることができる状態の歯並びの型に限定されます。
- インビザラインの適応症例とは?|オルソキャリア
- マウスピース型矯正(インビザライン)の上下顎矯正治療の適応症例はこちらからご覧ください
部分矯正が適応となる例①
例1:歯がキレイに並んでいて、且つ
咬み合っている状態
例2:歯はキレイに並んでいるが、
咬み合っていない状態
実際のマウスピース型矯正(インビザライン)の部分矯正①
①下の歯列のみ部分矯正の症例
実際のマウスピース型矯正(インビザライン)の部分矯正症例②
②上の歯列のみ部分矯正の症例
マウスピース型矯正(インビザライン)についての矯正治療のリスク
・完成薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済措置制度の対象外となる場合があります
・歯の移動を伴う際、痛みが生じる場合があります。
・ブラッシングが十分に行われていないと虫歯ができる場合があります。
・歯の移動を行うと、極めて稀に歯根吸収が起こる場合があります。
・アライナー、矯正ゴムを指示通りに使用しないと計画している歯の移動が得られない場合があります。
・装置が粘膜を刺激することで口内炎が出来る場合があります。
歯列全体と部分矯正の治療費等の比較表
記事監修・症例提供
ほりい矯正歯科クリニック|堀井和宏先生
日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)
滋賀県大津市粟津町4-7 ☎077-533-3741
最後に
矯正治療結果はすべての患者様において同様ではありません。
元の歯並び、歯や周囲の組織の状態、協力度等により影響を受けます。 必ず矯正歯科専門の歯科医師から十分な説明を受け治療を始めることをお薦めいたします
- インビザラインなら臨床指導医・認定医がお薦め|オルソキャリア
- 取り外し可能マウスピース型矯正(インビザライン)においても、矯正専門の臨床指導医・認定医をお薦めする理由について説明しています。